仕事は自分でつくるもの

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私は、8年間CA(客室乗務員)をしていました。

幼少からの夢とは言え、

2年も同じ事を続けていれば、次第に慣れてきます。

「慣れ」が出始めると、楽になると同時に緊張感がなくなってきます。

大好きな空港も、飛行機も、今まで「異空間」と感じていた場所にワクワク感も無くなり、当たり前の環境に変わりました。

お客様をお出迎えして

アメニティグッズなどをお配りして

お食事のサービスをして

セーフティーチェック

トイレチェック

お客様のリクエストにお応えする

特に異常事態などが発生しない限り、

目的地へ安全にお連れする事が一番のお仕事。

いつもの

「ルーティンワーク」

そう思ってしまうと、あっという間にモチベーションまで下がります。

マニュアル通りのサービスならば、

別に機械がサービスすればいいのだから…。

むしろ、機械の方が私より間違いは少ないだろう(笑)

与えられた環境で、いかに

「楽しく、飽きず」

に続けられるかどうかは、

自分のアイディアで工夫してみる事が一番!

私は、

「自分が担当するお客様は、全員お食事のチョイスが出来るようにする!」

と言うノルマをこっそり自分に課していました。

お食事のチョイスがなくて、お客様から苦情が届くにしても、クビになる事はありません。

ノルマもありません。

お客様の満足する笑顔を見たいから

クレームが嫌だから…

それもありますが、

そんな事より、

「ただ、ミールを配るのはつまらない」

これがきっかけです(^_^;)

お客様全員に、好きなチョイスを選んでもらいうにはどうしたらいいか…

スムーズに配膳するには、カートに何を入れておけばいいか…

ちょっとしたゲームをする様に楽しんでいました。

誰にも言わず、こっそりやるからワクワクする♡

エコノミークラスの場合、メインのチョイスは2種類ありました。

ビジネスクラスになると、4種類。

一応バランスよく積んでいるのですが、

乗ってこられるお客様の年齢層や

日本発かそうでないかによって、メインのチョイスが偏ってしまう事があります。

若い修学旅行生たちは、お肉が好きです。

シンガポールやフィンランド出発の場合、そろそろ和食が恋しくなり、和風が人気になります。

そこを、うまくバランスよく、

全員がチョイスできるように

お客様のリクエストを聞くかがキーになってきます。

例えば、お肉とお魚がメインだった場合。

大体、お肉が売れていく事を予想します。

カートを引っ張って、

「お客様、本日メインコースが二つございます。

 一つはチキン、もう一つは白身魚のホワイトソース・温野菜添えですが、いかがなさいますか?」

(*^-^)ニコ←大切!!

と、お魚を、まるでフレンチのおしゃれなイメージ仕立てて、ゴリ押しします。

すると、

「じゃあ、魚で…」

と選んでくださることが多いのです。

お魚料理を詳しく説明しているので、さらっと先に言った、チキンの存在が薄くなります。

お二人でご旅行されている場合は、

「宜しければ、メインをお魚・お肉、お一つづつ、いかがですか?」

と、お勧めします。

すると、

「そうね。そうしようか」

となって、二人で仲良く二つのメインを味わうことができます。

どちらか一方のメインが多く残っている場合は、

「本日のお勧めは」

という言葉を付け加えます。

お魚を売りこみすぎて、逆にお肉が残った場合

「私は、こちらの方が好きです」

(*^-^)ニコ←とても大切!!

と、笑顔で紹介します。

それに、寝起きでまだ何も決められないよ…と言うお客様には、

「本日のメインは、お魚をご用意していますがいかがですか?」

と、ピンポイントでお伺い。

どちらの場合も、特に決めていなかった場合は、

「じゃあ、そちらの方で」

と選んでいただくことが多いです。

この、大嘘つき野郎!!!

と思われるかもしれませんが…

ウソップ*画像お借りしています

問題は、そこではなくて

お客様は

自分で決めたいのです

「すみません、これしかありません」

と言う言葉が、一番嫌なのです。

長いフライト中、お客様はお食事をとても楽しみにされています。

それなのに、まるで残り物を押し付けられているかの様な言葉は聞きたくありません。

私だったら、嫌です。

だから、そうならない様に

品が限られている分、

あの手この手で言葉を変えながら

「お客様自身で選ぶ」

と言う方向へもっていく。

ちなみに、8年間で

「おいおい、前の方では魚を勧めていたのに、後ろの方の席ではチキンを勧めているじゃないか!」

や、

「お勧めって言っておいて、全然おいしくないじゃないか!」

と言う苦情を受けたことは、一度もありません。

たまたまラッキーだったのかもしれません。

けれど、「自分で選択した」と言う事で、お客様ご自身が納得されたのだと思います。

サービス業は、その場の空気を読む事がとても大切です。

何も考えず、ミールを配っているだけでは、どうしても偏りが出てしまいます。

となると、後々のクレーム対応が大変。

相手は機械じゃない。

一人一人、違うバックグラウンドがあって、いろんな気持ちを抱えて、今、ここにいる。

このお客様は、何を考えているのかな?

どうして欲しいのかな?

 

瞬時に察知して、

先手先手で対応していく。

それが、いかに大切かと言う事を、現場で学びました。

「今日はこのお客様を思いっきり笑顔にしちゃおう!」

と、えこひいきすることだってありました。

人間ですから、好き嫌いがあります。

嫌う必要は無いけれど、

とても感じの良い方だなぁ思ったら

いっぱい話を聞くし、

飛行機のグッズも差し上げたりします。

「全体的に、良かった」

ではなくて、

「今日はあの人の笑顔、頂きました~♪」

それが、私の達成感。

モチベーションを維持するための試みでした。

見て分かるように、

私がしている事は、決して正しい事ではありません

けれど、最終的に

お客様が笑顔で帰って下さる

それが、私にとっての正解。

学生の頃、勉強の答えは一つだったけれど

社会に出たら答えは一つじゃない!

何通りもある。

自分で作ってもいいし!

それには、やってみないと分かりません。

初めの方に、たくさん失敗しておかないと学べません。

ある程度、長く続けないと見えてきません。

マニュアルはあくまでヒントであって、答えは体験して探していくしかない。

お客様や一緒に働くクルーからお叱りを受けたことは、何度もあります。

そこで、ふて腐れてしまったら

そこで、辞めてしまったら

そこまで。

叱られたり、失敗した時こそ、

「じゃあ、どうしたらいい?」

と、考える。

もちろん、その時は凹むけれど、長い目で見たら、そこで学べる要素がたくさん詰まってる。

失敗を生かしたら、それは失敗だったことにならない。

どうしたらスムーズにできるかな?

どうしたら喜んでもらえるかな?

自分が楽しむ為には、どうしたらいい?

いつもそんな事ばかり考えていました。

だから、飽きなかったのだと思います。

まだまだ人生経験が浅かった私は、

結婚・出産の経験を経た今、

赤ちゃん連れのお客様には、

「あの時、もっとこうして差し上げればよかったな…」

そんな風に思ってしまいます。

年を重ねて、やっと分かる事がたくさんあります。

仕事を楽しむ事に終わりはない。

今、私の仕事は専業主婦です。

家事はサービス業

子育ては教職

家計は経理財務

主人と子供からの

「笑顔」と「ありがとう」

が、お給料。

手を抜くところは抜きながら、

マイペースで働いています。

今の仕事、

融通利くのが、一番の魅力(笑)

何より、働ける環境がある事に感謝!

今日も読んで下さり、ありがとうございました。